半年、そして10年

今日は9月11日。

 

各メディアでも盛んに取り上げられていますが、東日本大震災からちょうど半年、そしてアメリカ同時多発テロからちょうど10年です。

 

不思議なもので、昨日の10時何してたと聞かれてもすぐに思い出せないのに、大きな出来事が起こったときと言うのは、自分がその瞬間していたことをはっきりと覚えているものです。それだけショックというか驚きが強いのでしょう。

 

半年前、私は牧之原市の中学から帰りちょうど息子の樹と家にいました。生放送のテレビがついていたので、東京が揺れていることはわかりました。そして間もなくゆっくりと大きく揺れ始めたのを覚えています。

 

10年前の今日、私はブラジルにいました。留学中で、朝起きてリビングに行くと、テレビで信じられないような光景が何度も映し出されています。日本は夜だったようですが、ブラジルは朝でした。

 

この10年は、まさにテロとの戦いと言って、いろんな犠牲を生んだ10年でもありました。西洋諸国vsイスラムのような構造を作り上げ、徹底的に攻撃しました。西洋の傾向として(最近は日本もそんな風潮があるような気もしますが)何か悪者を決めてその悪者を正義の名のもとに徹底的に攻撃するような気がします。ヒーローもののドラマのようです。

 

しかし現実はそんな単純ではなくて、絶対的な悪もいなければ絶対的な正義もありえない。その瞬間その瞬間で変わりゆくものです。いろんな条件が重なりあってひとつの出来事が起こる。まさにお釈迦様がお説き下さった縁起の教えそのものです。お互いがいろんな思惑のもとで動き、専門家でない私にはわかりませんが、しかしどうも悪者を作り上げてそこを総攻撃するという考え方には疑問を覚えます。

 

震災から半年たって思うことは、やはり少しずつ私の意識が被災地から遠くなってしまっているのではないかということです。もちろん24時間被災地のことばかり考えているわけにはいきませんが、メディアの報道時間が少なくなってきて、新聞の関連記事が減ってくる時こそ、意識的に被災地のことを考えていかなくてはならないと思います。それぞれが自分に出来ることをやっていく。非常にシンプルですが、私も自分にできることをこれからも模索していきます。

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    Junko (月曜日, 12 9月 2011 12:12)

    昨日はずっとテレビを見ていました・・・絶対に風化させてはいけない出来事ですね。多くの被害に
    心を痛め無力感にとらわれましたが、まずは出来ることを頑張るしかない!その時の気持ちを忘れないよう心がけます。

    さて申し遅れました、Junkoです(笑)土曜日は奥様と久しぶりにご一緒しましたー^^
    今度は是非、息子君も一緒に皆さんでお会いしたいですね!

  • #2

    副住職 (月曜日, 12 9月 2011 15:38)

    Junkoさん、コメントありがとうございます。

    また家族でお会いできればと思います。是非静岡へもお越しください。

    ブログもちょくちょく更新していますので、また是非見てくださいね~。